新宿御苑前リワークセンター｜当センターからのお知らせ

春が来ました

桜も咲き、いよいよ春がやってきました。
新入生、新入社員、部署異動、転勤・引っ越しなどいろいろと変化が多い時期です。
新しい環境で新規一転、頑張ろう！と思っている方も多いのではないでしょうか。
一方で、新しい環境に馴染めるだろうか、ちゃんと働けるだろうか、と不安になることもあると思います。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、1960年代にアメリカの心理学者のホームズとレイが作成した、ライフイベントとストレスをランキングにしたデータがあります。
このデータの第1位は配偶者の死で100点、第2位が離婚で73点、第3位は夫婦別居生活65点…となっています。やはりパートナーとの関係を喪失するのは大きなストレスになるようです。
他の項目を見てみると、結婚は7位で50点、妊娠が40点で12位、となっており、おめでたいできごとであってもストレスになることがわかります。職業上の変化、昇進などもストレスになるようです。
このデータはだいぶ前にアメリカで作られたものなので、今の日本人にあてはまらない項目もありますが、参考になるかと思います。

ライフイベント、環境の変化はうつ病などの引き金にもなりうるといわれています。新しい環境に移ることはそれまでの慣れ親しんだもの、状況、人間関係と別れること、失うことにもなります。自分にとって大切なものを失ったときはしっかりケアをすることが大切です。また、ストレスがひとつだけならもちこたえられても、いくつかのストレスが重なった場合はうつ病や不安障害などにつながることもありますので注意が必要です。やむを得ず、いろいろな変化がいっぺんに起きそうな場合は、ちょっと用心してみてもいいかもしれません。

ストレスの反応は人それぞれで、良い悪いで判断するものではありませんが、ものごとの受け止め方やサポートが得られるかどうかなどが影響するといわれています。環境の変化やそれに伴うストレスを乗り越えるためには、多角的にものごとをとらえる練習や身近な人間関係を大切にして困った時にＳＯＳを出せるようにしておくといいのではないかと思います。
リワークでは、認知行動療法で考え方の幅を広げる練習をしています。また、グループワークで他の人の意見に触れることも視野を広げることに役立ちます。さらに自分の対人関係を振り返ったり、コミュニケーションについても学び、復職後のストレス対処に備えます。

春は新しいことに挑戦したくなるなど、わくわくすることも多い季節です。ストレスに上手に対処して、新しい生活を楽しみましょう。