ふとした涙の訳

こんにちは。先日の台風一過から少しずつ秋の訪れを感じるようになりました。秋の夜長には、旬の味覚を楽しみつつ、ちびちびとお酒を飲む、シャワーに代わって温かいお風呂にのんびり入る、読書にいそしむ、感動する映画を観るなどいろいろな楽しみ方があると思います。
さて、皆さんはふとした時に涙が止まらなくなったことはありませんか?悲しいときに思いっきり泣いたらスッキリして気持ちが晴れたという人も多いのではないかと思います。今日は涙についてのお話です。

涙が出るのは自分の身を守るため
私たちは仕事をしているときなど日中の活動中の脳は「交感神経」に支配されています。一方、睡眠時や休息している時の脳は「副交感神経」に支配され、リラックス状態にあります。
多忙な日々が続き常に心が張り詰めた状態、感情を押し殺し、ストレスをため込んで我慢している時というのは「交感神経」がかなり優位な状態になっています。この状態を続けると身体が壊れてしまうのを身体が本能的にわかっていて、強制的に涙を流し「副交感神経」を優位にさせ、心をリラックスな状態に導いてくれるのです。

リセット効果が高まるコツ
(夜に泣く)
涙を流すことで、副交感神経が優位となり睡眠モードへ自動的に切り替わり、睡眠の質を高めてくれます。
(惜しみなく号泣)
涙が一粒流れるだけではストレス解消の効果は少なく、ストレス解消にもっともふさわしいのは“号泣”
することです。涙を流している間に、自律神経は5分ほどの時間をかけて副交感神経へと切り替わります。途中で止めてしまうことなく、泣き続けることが効果的です。

感動の涙の効果
仕事で上司に怒られ自尊心が傷ついた時、恋人との別れのときに感じる悔しさ、悲しさが引き起こす涙、身体的あるいは社会的なストレスによる痛みや怒り、苦しみが引き起こす涙は、我慢せず泣くことで副交感神経が優位となり苦痛が和らぎます。
そのほかの涙の種類には、映画や舞台、音楽、スポーツ観戦時に“共感する心”が引き起こしている感覚がもたらす感動の涙というものもあります。この感動の涙は“共感”することによって幸せを司る脳内ホルモンとして注目を集めているオキシトシンの活性化にも役立ちます。オキシトシンは、「脳の疲れを癒す」「気分を安定させる」「人に対する信頼感を高める」「心地よい幸福感をもたらす」などの働きがあります。

どんなにつらい状況でも人前ではなかなか泣けないものですよね。ストレスフルな時は、秋の夜長に感動できる映画を観る、感動する本を読む、詩を朗読する、心に響く音楽を聴く、感動した出来事を思い出すなど、自分にあった方法で涙を流してみるのもよいのではないでしょうか。

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