熱帯夜が続きますね

こんにちは、新米臨床心理士のM美です🌅

蝉が…蝉が鳴いていますね…
ついに先日今年初対面を果たしまして、蝉はとても低い位置に止まっていたので気付いた頃には50㎝程の距離まで近づいてしまっていて…ジジっと鳴いたその声の近さと物理的な距離の近さがあまりにも衝撃的で地上から5㎝程浮きました…びっくりのショックが強すぎてその夜蝉の夢もみてしまい…自分が可哀想でなりません。

8月に入り本格的に夏がやってきましたので、今週のテーマは【熱中症】!

インフルエンザ等のウィルス感染とは違い、必ず予防ができる熱中症ですが毎年病院に運ばれる方が絶えませんね。
熱中症を正しく理解し、今年の夏を安全に乗り切りましょう!

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M美:「今週は初登場!看護師のKさんをお呼びしました!宜しくお願い致します。」
Kさん:「はじめまして、看護師のKです。噂のブログですね。こちらこそよろしくお願い致します。」
M美:「今週はKさんに【熱中症】についてお伺いしたいと思います!」

М美:「熱中症は一歩間違えれば死亡にも繋がる非常に危険な状態ですよね?そもそも熱中症とは何なのでしょうか?」
Kさん:「熱中症とは、高温多湿の環境にいることによって起きる外因性の身体障害の状態の総称です。障害という言葉は少し強すぎるかもしれませんが、身体の不調の原因が外にあり、身体がその変化に適応できていない状態を言います。」
М美:「高温多湿???熱中症と聞くと『夏の炎天下で長時間仕事をしたり運動をしたりしたときにかかる』というイメージが強いので高温はわかるのですが、多湿、つまり湿度もポイントとなってくるのでしょうか?」
Kさん:「熱中症は以前『日射病』と呼ばれていたため、高温が危険!というイメージを持たれている方は多いかもしれませんね。たしかに熱中症は日差しが強くとても暑い場所でなりやすいのですが、実は湿度がもっとも重要になってくるんですよ~」
М美:「え!気温より湿度の方が重要!?気温は気にしてチェックしていても湿度まで気にされている方は少ないかもしれないですね…!」

Kさん:「熱中症で『最もヤバい』と言われている時期が梅雨明けからお盆の間と言われています。まさに『今』です。」

М美:「おおう…たしかに最近、湿度が高くてしんどい日が多いですね…」
Kさん:「少し極端な言い方ですが、熱中症の危険性は気温と湿度によって決まると言っても過言ではありません。もちろん、風が吹いているかどうかという風速や輻射熱というビルの壁やアスファルトの地面などから放射される熱によっても危険性は変動します。しかし、風速や輻射熱は専門の装置がなければ計測できないので、やはり気温と湿度を目安にするのがいいでしょう。」
М美:「外と変わらないくらい部屋の中が暑い…という場合や都心の気温が高いというのは輻射熱も関係していたんですね!」
Kさん:「そこで、気温と湿度の計測値を元に熱中症予防の指針を知ることができるヒードインデックスというものがあります。輻射熱や風速を考慮していないのでとてもアバウトなものですが、気温と湿度さえ分かれば誰でも手軽に指針を知ることができるので参考にされるといいでしょう。」




日本生気象学会・熱中症予防研究委員会「日常生活における熱中症予防」小冊子
http://seikishou.jp/pdf/message/heatstroke.pdf


M美:「あれ!!!この表を見ますと、28度の場合、湿度55%から警戒領域に入ってしまいますよ!」
Kさん:「良く気がつきましたね。そうなんですよ。よく節電のためにエアコンは28度設定がいいと耳にしますが、場合によっては危険領域に入ります。必ずしも熱中症になるというわけではもちろんありませんが、幼児や年配の方、体調の悪い方、暑さに慣れていない方などは熱中症になりやすいので湿度が70%を超えるならば注意が必要です。」
M美:「節電はたしかに重要ですが、命を危険にさらす必要はありませんものね。無理のない範囲で実行していくのが大切ですね!」
Kさん:「実はエアコンと同時に扇風機を使用する方がエアコンを単独で使用するよりも冷え過ぎのムダがなくなり節電に繋がります。さらに直接冷気が体に当たらないことでエアコンによる体調不良も防止することができるので一石二鳥です。エアコンや扇風機を上手に使って暑さから身を守りましょう。」

M美:「湿度が熱中症予防の要であることはわかりましたが、なぜ湿度がこんなにも重要になってくるのでしょうか?」
Kさん:「人間は暑いと汗をかきますね?なぜ汗をかくかと言いますと、汗が気化する際に身体の熱を奪って体温を下げているからなのです。これは『打ち水』と同じ原理ですね。なので湿度が高いと汗がなかなか蒸発せず、身体に熱がこもってしまうんです。」
M美:「梅雨時期の洗濯物が乾きにくいのと一緒ということですね。逆に冬場は湿度が低いのでタオルがバリッバリに乾いていることがあります!」
Kさん:「日本の夏は湿度が高いので熱がこもりやすく、熱中症になりやすい気候と言えますね。」

M美:「熱中症になるとどのような症状が表れるのでしょうか?」
Kさん:「熱中症の初期症状としては、めまいや顔のほてりが挙げられます。一時的に意識が遠のいたり腹痛が起こる場合もあります。他にも手足のしびれや筋肉のこむら返り、ぼーっとするなどの症状があります。このような症状が表れた場合は、まずは涼しい場所に避難し、水分や塩分の補給を行いましょう。自力で上手に水分補給が行えない場合は無理に飲ますことはせず、即病院へ連れて行きましょう。」
M美:「初期症状ですでに結構つらい症状ですね…」
Kさん:「次の段階に上がりますと、身体のだるさや吐き気・嘔吐、頭痛が表れます。他者からみれば、『意識がなんとなくおかしい』と感じるかもしれません。ふいてもふいても異常なほど汗をかく、あるいは全く汗をかかないといった場合も要注意です。このような症状の場合は、身体を積極的に冷やすことが重要です。服をゆるめ、濡れタオルを太い血管が通っている脇の下や首筋、太ももの付け根にあてたり、あおいだりしてあげてください。意識がなく呼びかけに答えない、あからさまにおかしな返答をする、体がガクガクとひきつけを起こす、まっすぐ歩けないなどの異常があるときは重度の熱中症にかかっていますので、すぐ医療機関を受診しましょう。」
M美:「熱中症は水分補給をすれば大丈夫だと思っていましたが自力で水分補給が出来なくなってしまう場合や気を失ってしまう場合もあるんですよね…怖いですね。」
Kさん:「そうですね。また、水分補給だけを行うと血液中の塩分濃度が低くなり、かつ尿として排出されることによって熱中症を悪化させたり、低カリウム血症となる可能性があります。なので塩分を摂取することも重要になってきますが、心不全や腎不全のリスクがある方、糖尿病の方の場合は水分や塩分の摂取量やスポーツドリンクの摂取を考えなければなりません。また、先ほど少しお話しました熱が身体にこもってしまう『うつ熱』の場合は水分や塩分補給をしてもあまり効果がみられません。このような場合はまず身体を冷やすことが重要です。脱水による熱中症の場合も水分・塩分補給は重要ですが、やはり涼しい場所に身を置くことが1番です。」

M美:「なるほど…そうなると熱中症にならないように予防するのが1番いい方法ですよね?」

Kさん:「そうです!予防であっても対処であっても涼しい環境に身を置くことが1番なのです。室温管理を徹底して行えば熱中症にはなりませんし、水分補給や塩分補給といったさらなる予防策を練らずに済みます。運動をする際もこまめに涼しい場所で休憩することで熱中症は予防できますので、まずは涼しい環境づくりを心がけましょう。」

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いかがだったでしょうか?

熱中症になりやすい気候である日本。

今度からは気温だけでなく湿度にも気を配ってみてくださいね!

それでは、また来週〜♪

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