脳を元気にする食生活とは
こんにちは。関東は梅雨明けしたような暑さが続いています。冷房の効いた室内と高温・多湿の室外を行ったり来たりすることで体調を崩している方も多いのではないでしょうか? 通勤電車でも夏風邪をひいている方を多く見かけます。風邪対策の基本は「十分な睡眠」と「バランスのよい食事」ですね。なるべく規則正しい生活を送ることが風邪予防につながります。うつ病の改善にもバランスの良い食事が非常に重要であると言われています。今日は、どんな食生活が脳を元気にするのかポイントをまとめてみました。
◆糖質を制限し、なるべく食事の前後で血糖値の変化が小さい食品を選ぶ
食事をすると血糖値が上がりますが、血糖値の急激な変化は脳に悪影響を及ぼします。血糖値が緩やかに上がって緩やかに下がっていく方が、脳に十分なブドウ糖が供給され、精神的にも安定し、やる気集中力が維持できる状態が続きます。
ご飯なら精白米より胚芽米や玄米、パンなら食パンよりライ麦パンや全粒粉、麺類も、うどん、ラーメン、そうめんなどの精製されたものよりそばやパスタがおすすめです。野菜類の糖質は基本的に低いですが、イモ類は控えめに食べるようにしましょう。
また、食べる順番でも血糖値は変わります。野菜(食物繊維)→メインのおかずである肉、魚、豆類(たんぱく質)→ごはん(糖質)と順番に気をつけるだけでも血糖値を緩やかに上げていくので、肥満防止に効果的です。懐石料理のコースをイメージしてみると分かりやすいかもしれません。
◆タンパク質をしっかりとる
タンパク質は、生命にとって一番重要な栄養素です。脳の神経伝達物質、骨、筋肉、内臓、血液、皮膚、爪、髪の毛、酵素、ホルモンなどすべてタンパク質でできています。1日に必要な摂取量はそれぞれ手のひらひとつ分が目安です。肉・魚なら100g前後、卵なら1~2個、大豆食品なら豆腐半丁と納豆100g相当です。タンパク質は炭水化物や脂質のようにカラダに蓄えることができないため、毎日こまめに食べることが大切です。
◆脳にいい栄養をとる
私たちの身体は、毎日口に入れる食べ物から作られています。体内では酸素と栄養素が血液によって運ばれ、毛細血管を通してそれぞれの組織とやりとりをしていますが、脳の毛細血管だけは特殊です。脳には「血液脳関門」があり、脳に不要なものや害になるものを入れない関所のようなシステムがあるため、脳の中に入ってくる物質を制限しています。そこで「血液脳関門」を通ることができる神経伝達物質の“材料”を取り入れることが必要になってきます。どんな栄養素が材料になるかというと、タンパク質、鉄、亜鉛、ビタミンB群などです。ビタミンB群は、8種類のビタミン(ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン(B3)、パントテン酸、葉酸、ビオチン)の総称です。このような栄養素を毎日とり続けることが、脳を元気にする近道となります。
以下に各栄養素を多く含む食材をご紹介します。
・タンパク質(肉類、魚類、卵、乳製品、豆類)
・鉄(ひじき、のりなどの海藻類、煮干し、あさり、小松菜、大豆、レバー、牛肉など)
・亜鉛(牡蠣、牛肉、レバー、豆類、チーズなど)
・ビタミンB群(胚芽米、玄米、豚肉、レバー、魚類(まぐろ・かつお・いわし・さば等)、うなぎ、
貝類(しじみ、あさり等)、納豆、ナッツ、バナナ、牛乳、卵、緑黄色野菜など)
以上のようなポイントを意識しながら食生活を改善することでストレスに負けない身体と心をつくっていきましょう。
*参考書籍*
溝口徹著、『脳から「うつ」が消える食事』、2010年、青春出版社
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