梅雨に負けない生活習慣とは

こんにちは。関東も梅雨入りし、うっとうしい季節がはじまりました。そんな梅雨の時期は、身体がだるい、肩がこる、手足が冷える、頭痛、やる気が出ないなど体調不良の方も多いのではないでしょうか。この原因と言われているのが「自律神経の乱れ」です。自律神経は交感神経=アクティブモード、副交感神経=リラックスモードといった2つの異なるモードをうまく切り替えながら体の調子を保とうと働いているのですが、天候の変化でどちらかが優位に働き過ぎてしまうと体調が乱れやすくなってしまいます。梅雨の時期ばかりではなく自律神経は日頃から乱れないように整えておくことが大切です。

今日は、自律神経を整える生活習慣についてご紹介していきます。

 

◆睡眠について
朝に太陽の光を浴びましょう
私たちの体には朝になったら目覚める、夜になったら眠くなる「体内時計」が備わっています。この体内時計を司る脳内ホルモンの1つがメラトニンと言われる睡眠・覚醒リズムを調整するホルモンです。メラトニンホルモンは目に太陽の光が入り15時間ほどたたないと分泌されない性質があります。朝起きることが億劫に感じても起床して太陽の光(によりもたらされる明るさ)を目に入れてみることからはじめましょう。少しずつ生活リズムを取り戻していくことができるようになります。

睡眠時間を確保しましょう
必要な睡眠時間は個人差がありますが、理想の睡眠時間6~7時間です。睡眠不足は血管を拡張させる副交感神経のレベルを低下させます。血流悪化の影響が全身に及ぶので、筋肉の動きを悪くするだけでなく、脳の機能も低下します。

入眠前の心がけ
パソコン・携帯電話・スマホの電磁波は睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑制、眠りの質を低下させ、脳の疲れを加速させてしまいます。質の良い睡眠をとるためにも、せめて夕食後の使用は控えるようにしましょう。また就寝1~2時間前のリラックスが快眠を手助けしてくれます。軽い読書やヒーリングミュージック、アロマテラピー、ゆったりとしたストレッチなど自分に合ったリラックス方法をさがしてみましょう。

◆食事について
1日に3回の食事、朝の水分摂取を心がける
朝は、日内変動により副交感神経優位から交感神経優位に切り替わる時間です。そうした時間帯に適度に副交感神経を刺激することで、副交感神経の下がりすぎを防ぎ、自律神経のバランスを整えることができます。1日3回食事をすることの目的は、栄養を摂るため以外に胃腸に刺激を与えるためでもあります。胃腸は副交感神経の支配下にある神経なので食事を摂ることで副交感神経を刺激することができます。また朝の水分摂取は胃腸の蠕動運動を促し、便秘が改善され、腸内環境が良くなっていきます。腸内環境が改善されると栄養豊かな血液がつくられ全身へ送り出すことができます。

食物繊維が多い食べ物を摂取する
玄米、全粒粉、きのこ類、海藻、ごぼう、そば、西洋かぼちゃなど食物繊維の多い食べ物を摂取しましょう。食物繊維が多い食べ物は、腸の中を食べ物がゆっくり進むので副交感神経が優位になる時間が長くなります。
腸内環境を整える
味噌、納豆、漬け物、キムチ、ヨーグルト、乳酸菌など、発酵食品を多くとりましょう。腸内の善玉菌を増やすのに役立つ乳酸菌を多くとると腸による栄養吸収がよくなり、血液の状態も良くなります。

◆入浴について
夜ぐっすり眠り、朝スッキリ目覚めるには
季節によって自律神経のバランスは変動します。私たちの体は体の内部や外部の環境が変化したとき、体内の状態を一定に保つホメオスタシスの働きがあるからです。冬は外気温が低く、体温を保つために熱の産出が活発になり、基礎代謝は上がり交感神経が優位になりやすい傾向があります。一方、夏は外気温が高く、体温を維持するための熱を産出する必要がないため、基礎代謝は下がり副交感神経が優位になりやすい傾向があります。梅雨時にダルイと感じるのは、副交感神経が優位な状態が続き代謝が下がっているからです。
1日の自律神経のバランスは、基本的に日内変動に即し、夕方以降は、副交感神経が若干優位に、日中は交感神経が若干優位な状態が理想的です。ぐっすり眠るには湯船につかると良いと言われますが、なぜ入浴は睡眠に良いのでしょうか?入浴すると体が温まっていきます。体が温まると血管は拡張し副交感神経が活性化していきます。お風呂から出ると拡張した血管から熱が逃げていき、体温は徐々に下がっていきます。体温がある程度下がると私たちは眠くなっていきます。これが入浴が睡眠を導いてくれる理由です。お湯の温度は元々の体温よりやや高い40℃前後が理想的です。42℃以上の湯温になると交感神経が活性化してしまい、脳が覚醒され眠りにつきにくくなります。入浴時間は、ある程度体温低下が得られる就寝の2時間以上前が良いと言われています。朝スッキリ目覚めるためには、湯船につからずぬるめのシャワーを浴びましょう。湯船で体を温めてしまうと代謝を下げて眠くなってしまいますので夜とは反対に体を外から冷ますことで結果的に代謝を上げ目覚めを良くします。

◆飲酒について
お酒の飲み過ぎに気を付けましょう
アルコールは一種の興奮剤なので交感神経を刺激し、副交感神経を低下させます。アルコールは体内で分解される過程で水分が使われるので脱水が進みます。お酒の飲み過ぎによる頭痛は脳の血流不足が原因です。翌日の疲労感の原因も心臓と脳への血流の確保のために末梢の血管を収縮させ、末梢の血流不足か原因です。お酒を飲んだ時は、必ず多めの水を飲んでから寝ましょう。

 

◆運動について
深い呼吸をしながら行える軽い運動が効果的
運動することで自律神経のはたらき自体が高まります。また深い呼吸は、体内に多くの酸素を取り込み、血管を拡張させます。普段動かさない筋肉や使っていない筋肉を使うと筋肉がほぐれて血行がよくなり、栄養や酸素が行きわたりやすくなり、疲労物質や老廃物も排出されやすくなります。自律神経を整える運動として深い呼吸を意識しながらの散歩、ヨガ、ストレッチなどが効果的です。

以上のような方法を取り入れ梅雨のだるさに負けない体を作っていきましょう。

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