腸内環境を整える

みなさん、こんにちは。GW連休が明けてから約1週間が経ちました。仕事等から離れてゆっくり休んでいた心身も、平日のリズムに慣れてきた頃でしょうか。5月から7月にかけては祝日もなく疲労が溜まりやすい時期です。日々の疲れを残さないように心がけたいですね。

さて、皆さんは「脳腸相関」という言葉はご存知でしょうか。
「脳腸相関」とは、生物にとって重要な器官である脳と腸が、自律神経やホルモンなどを介してお互いに密接に影響を及ぼし合っているということです。例えばストレスを感じるとお腹が痛くなり便意をもよおすことがあります。これは脳が自律神経を介して、腸にストレス刺激を伝えるからです。逆に腸に病原菌が感染すると、脳で不安感が増すとの報告もあります。心理的ストレスが下痢や腹痛などの腹部症状につながることは想像しやすいです。ですが、その逆もあり腸内環境の不健康がきっかけで脳にストレスがかかり、不安や緊張、恐怖、不眠、意欲の低下といった精神症状も出ることもあるのです。
また、幸せを感じたり、情動をコントロールして心の安定を司るセロトニンは実は腸内で大半はつくられていると研究結果が出ています。腸内細菌が健康的であれば十分にセロトニンが分泌されて、脳に届き精神状態も安定しやすくなります。反対に腸内環境の悪化はうつ症状にもつながることもわかってきています。そのため生活習慣を改善するだけでも心身の安定につながることが考えられます。

腸内では数百種600兆個の腸内細菌が住んでいて、腸内環境が健康的であるためには善玉菌、悪玉菌が適度なバランスで存在することが必要です。悪玉菌は腸内に腐敗物を溜め込み有害物質を発生させ、増えていくと下痢や便秘、腹痛、肌荒れ、肩こりなどの身体症状、そして不安等の精神症状が生じます。不規則な生活、体調不良、肉中心で脂っこい食生活、野菜不足、ストレス、運動不足など生活習慣の乱れは悪玉菌の増殖につながり腸内環境の悪化につながるため、健康的な生活を心がけることが大切です。

腸内環境を整えるには以下のことに気をつけるとよいといわれています。
・肉や揚げ物など高たんぱく、脂肪が多い食事を控える
肉や脂肪分は悪玉菌を増やします。ハンバーガーなどジャンクフードを避けましょう。
植物性のたんぱく質や魚に置き換えましょう。

・食物繊維や発酵食品(ヨーグルト、チーズ、納豆、みそ、麹)を摂取する
野菜、きのこ、海藻など食物繊維を多く含む食品は腸内をきれいにしてくれます。
発酵食品は腸内の善玉菌を増やして、腸内細菌を健康的に整えます。

・運動を積極的に行いましょう。
運動することで腸蠕動運動が活発になり、便秘を予防できます。

・規則正しい生活、十分な睡眠をとってストレスをためないようにする。
ストレスがたまると自律神経が乱れ、腸の動きが悪くなり便秘が生じます。
停滞した便から腐敗、有害物質が排出され腸内環境が悪化していきます。

健康的な食事、運動、睡眠習慣をつくることが腸内環境の改善、心身の安定につながります。まずは規則正しい睡眠覚醒リズムを整えること、腸内に負担をかけない食習慣など基本的な生活を見直して、健康的に日々を過ごしていきましょう。

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